ドル安は、世界的な通貨安を引き起こしている。

(そのため石油や金などの商品が高騰し、商品一般が値上がりして世界的インフレになっている)
■債券化の魔力を失ったアメリカ 田中宇の国際ニュース

基軸通貨を持つ国は、世界に通貨を流通させる必要があり、経常収支を赤字にせざるを得ないが、赤字を増やすと通貨に対する信用が落ちて相場が下がり、インフレになるという難しさがある。この難問の存在は、1960年にロバート・トリフィンという米経済学者によって発表され「トリフィンのジレンマ」と呼ばれている。
米の多国籍企業(財界)にとっては、赤字を増やしても基軸通貨が維持されるのが望ましい。
意図的なドル潰し、米英覇権から多極世界へ。

WBS、米欧5ヵ国資金供給で金融市場はどう動く?[07/12/17 放送予定]

12日、信用市場の逼迫状況を和らげる為、欧州中央銀行(ECB)、カナダ銀行イングランド銀行スイス国立銀行と協調行動を取ると発表。
FRBは年末までに最大400億ドルの越年資金を供給するとし、サブプライムローン問題を発端とする金融不安の沈静化を目指す。
この発表を受け原油相場が4ドル強の急騰となり、為替市場もドル高・円安に進んでいます。商品は全面高の展開と思います。

緊急流動性供給策に基づいた協調行動を開始した。米連邦準備理事会(FRB)は17日、第1回目のターム物資金入札(総額200億ドル、期間28日)を実施。スイス国立銀行中央銀行)と欧州中央銀行(ECB)も同日、ドル資金入札を実施した。

 3中銀の入札結果は19日1500GMT(日本時間20日午前零時)に発表される。

 アナリストは、流動性供給策が短期金融市場のひっ迫緩和につながるかどうかは、入札結果の発表後にLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)が大幅に低下するかどうかだと指摘している。

 FRBによる2回目の入札(総額200億ドル、期間35日)は20日に行われる。

 シティグループ・グローバル・マーケッツの米金利戦略部門責任者スコット・ペン氏は「大半の金融機関は年末越えの資金を調達済みであることから、12月の入札は試運転になる」と指摘。「(入札の)効果が真に試されるのは、1月中旬から下旬になるだろう」と述べた。

 ただ、大半のアナリストは、米欧5中銀による流動性供給策だけで問題が解決される可能性は低いとの見方を示している。