SPI第6回:1月16日(火)男女差  方言

国立国語研究所・・・・「役割語
―“標準”意識が男女差をつくる

女性の方が男性よりも社会的な地位を意識する度合いが大きいため、この圧力は女性の方に強くかかり、女性は社会的に「より良い」言葉を使うという
 「無敬語、無アクセント、そして、ことばの男女差もない、ないない尽くしの茨城方言は最も民主的な方言であるともいえる」老若男女、一様に”おれ””おめえ””んだ””よかっぺ”と、単純明快な会話でつづられる沼畔のくらし。

●男女差と敬語体系の発達

 敬語のほうは、大まかに西高東低らしい。九州でカチっと決まっていて、東に行くにつれてゆるくなる。
●東京方言・・・まず、江戸の時点で、人口比率がいびつである。たしか 1:2 くらいだったと思う。武士の町、江戸は男の町だった。封建的な社会であるにもかかわらず、雛祭りという女の子向けのイベントが発達したのは、その比率ゆえ、女性が大事にされていた、という事情がある。
 で、明治になるが、現在の「標準語」の成立が富国強兵と無関係でないことは何度か紹介してきた。そういう目的があるから、なおのこと男と女のあり方を画然と分ける必要がある。それは言葉遣いにまで及んだ、というわけである。

 日本では敬語が発達しているけれども、女言葉もその一環なのであって、男女間には上下差別がある、という発想が女言葉を生んでいるのだ。ちなみに方言には敬語がないものが多くあるが、きわだった女性語はそこでは発生しない。言葉は男女共用のもの。
 日常使われる言語は多かれ少なかれ方言的であるから、日常的には女言葉はさほど使われることがない。というか男女差はあまりない。

*『都道府県別気持ちが伝わる名方言141』*中国、女性しか使わない文字女らしい=命令できない事収穫に関する方言には、その土地独特のものが多い*ボク少女>>方言マンガ探訪